2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

心は御しがたいもので、 恐れるがままに放っておけば、 壁のないところに壁を見出し、 苦のないところに苦を投影する。そうした思い込みを取り外すのは、 こびり着いた積年の汚れを落とすように難しい。 が、別に無理ということはない。困難に思えることのほ…

汚泥の中に生きる人、 その苦しみはあなたのせいではない。あなたがあなたを、あなた自身だと思っている、そんなわけもなく、 私が私を、私自身だと思っているわけも、 本当はないのだろう。風に吹かれる木の枝葉のように、 散る花のように、 ただそうあるだ…

愛する(もの)。この道端のちらしを吹いて追いやる、 その風で(あなた)はある。穏やかに吹き回り、 無のように(私)に微笑みかける。馬鹿に面白い。この世の根本を成す、 聖なるものと(あなた)は成り代わり、 邪悪に聞こえる言葉で、 (すでに知られた…

肉体がない

僕は肉体を失い、心だけになって歩く。認識が開けているので、 例えばこの花であることがどのようなことか、 この花の香りであることがどのようなことか、 僕には分かる。

一切の認識を生み出す源泉として、心の機能がある。この音を聴き、この匂いを嗅ぎ、この光を見るのは、みなこの心の機能の発現によってなる。このことを知ることそのものは、まだ重要な認識とは言えない。自分の目によって自分の目を直接に見ることができな…

焼け焦げた跡のついた白い壁少しでも学びを深めていこう

一羽の鳥のように生まれ、一羽の鳥のように生き、一羽の鳥のように跡形もなく消え去る。何万枚の草葉や、何億個の砂粒のように横溢しながら、後には何一つの形跡も留めず、誰の記憶にも残らない。すべてはそうした美しいものだ、ということ。

人は弱いので、何か真であるものを摑んでも、日々の中ですぐにそれを離れ、忘れてしまい、また同じように迷い始める。 だから、印であるものが必要になる。聖なるもの発現は、限界のある人間には常に導きの明かりになり、溺れる身を助ける。 思い起こし、念…