苺みたいにぶつぶつの空


酔って寝て、夜中に目が醒めると、頭の中で気持ちの悪い映像が、だらだら流れている。

人間の肉や内臓、血のぐちゃぐちゃになったもの。それがハンバーグのように捏ねられていたり、湿った土の坂道の上に落ちていたりする。

また、四方八方にうじゃうじゃする、蛆虫や、腐った木の中をうごめくたくさんの虫が、頭の中の暗闇を出たり入ったりする。

その虫が僕の内部から顔に向かって集まり、唇から這い上るようにして吹き出す、という様を想像する。

それは、「ああ、『死の観念だな』」と僕は思う。言葉よりもイメージで、死について思考している。僕ではなく、僕の脳が思考しているという感じ。それは変で、宇宙が思考してる、みたいな感じとも似ている。