じっと雨の音を聞いている。光が見える。青い枝葉に反射する。音だけが聞こえる。そこには時間がない。夢に時間がないのと同じように。

誰かがドアを開ける。長いトンネルにこだまするような声。雨の中の足音。戦車。疲れている。それはとても気持ちよく。まるで昨日や明日のことなど、何も考えないで済んだ時があったかのようだ。

そこは広い河川敷で、きっとバーベキューをしているのだ。ずっと水の音がしている。それは川の音かもしれない。雨が降っているのかもしれない。