手を上げて話す少年 街に雨が降る 支配される 輪島。インコ。車。動物園。芝生。パーキングエリア。でたらめ。継続。実行。数値。破壊。めんたいこ。コブラ。ビームス。ドラクエ。ローリエ。プーマ。ジグゾーパズル。おっとせい。ビスケット。人望。名声。裏…

穴を掘る男 コップの上を走り回る

グラウンドの砂の上に何度も頭を打ちつける。上から靴で足踏にされていて、まるで人間を扱う様ではなく容赦がない。あまりにも激しい圧迫されるような痛み、時間が止まるような痛みによって、僕は今という時間を失っていく。頭蓋骨が砕け散って、破裂した風…

『仏像』

深夜、その不思議な音に誘われるように僕は、三男坊の部屋へ入っていくと、光輝く仏像がそこに鎮座していた。背丈は膝ほどの高さだった。光は白く、青みがかっていて、神聖な感じがした。仏像の眼は金色の輝きを放っていて、僕は状況がよく分かっていなかっ…

ある男がいて、僕はその時夜の公園のベンチに座っていたのだが、男はスーツを着ていて、胸の辺りを僕の両膝の上に乗せてうつ伏せで寝ていた。彼は少しも動かず、また大して重くもなかったために、何か大きな袋のような印象を僕に与えた。 季節は夏で、夜は過…

ビール瓶をふーふーやって風の音を立てる。 真っ暗闇に上がる金色の花火。 とにかく色とりどりの眩しい閃光を放つ花火みたいな光。 赤い首輪でつながれて、じっとこっちを見ている白い犬。 マクドナルドでハンバーガーを食べる。窓の外の高いビルでクレーン…

引っ越し屋のスタッフが両側から荷物を吊って、マンションの階段をゆっくりしたペースで運んでいく。こんなふうに魂が運ばれていくんだな、と思う。何となく眠い。 子供たちは駄菓子屋の前に自転車を停めて集まり、甘辛くて手がベタベタになる20円のイカのお…

夢の中に深い森が出てくる。その入口近くで子供たちが遊んでいる。大人の僕はそばに行って、両手の中にきらきら光る金色の何かを持っている。子供たちがそれに向かって集まってくるとき、彼らの独特の匂いや温かさを感じる。夜は風が吹いて、耐えがたいほど…

夜、布団入っているとき、ほとんど夢を見るみたいに、猫たちのことを考えた。猫はこの家の下の住宅街の夜道を、眼を黄色く輝かせながら、4、5匹でまばらに、互い違いに歩き、何かを探しているようであり、何かから隠れようとしているみたいでもあった。 僕は…

野球についての話。野球についてよく理解していないのに、野球みたいな遊びをしていた。その遊びについて、中学生の時の同級生の杉山ともきくんに話す。すると彼は野球をもっと知っているから、怪訝な顔をする。「DJって意味わかってる?」と彼は尋ねる。僕…

脳内で展開される阿弥陀クジ

虹鱒(山の清流) 寒空の下で煙草をふかす男がいて、誰かがその男に挨拶をする 昼食は薄暗い食堂のカレーライス 美術館で変な青い色をみる。見たことがない青色で、神秘的で不気味だ 卵を割って黄身が白い器に入る 坑夫は深く土を掘る。それは夕暮れのことだ…

目が覚めると妙な気配がして、台所に行ってみるとオーブントースターで餅のようなものが焼かれている。 誰がこんなことをするのか、と思っていると、玄関のドアが開いてEが入ってくる。彼女はなぜか派手な格好をしていて、背後から午前の一杯の陽射しが見え…

「待ってください、なぜF2という呼称が出てきたんですか?」 僕たちは車に乗っている。窓の向こうは風の黄色い工場や倉庫のようで、何度も道を曲がって似たような景色を繰り返す。生田さんは少し髪が長く、短い口髭が生えていて、意地悪くさぐるような、それ…

あなたは死者である。夜の底からゾンビのように這い上がる死者。 彼の恋人は死者である。夜の闇の中で、薄明かりに彼女の顔がほの白くみえる。二人は並んで立ち、その場に止まっている。彼女の(まるで啓示のように)温かい手に胸の高さで触れる。 <林檎や…

✳雪の日について 実家はマンションで、三階から入って中に階段があって二階へ行けた。つまり実質は二階建ての家に住んでいるような感じだった。 実家の街はそんなに雪は降らなかったが、東京よりは頻繁に雪が降っていたように思う。それでも年に数回くらいで…

別に芸術の話なんかじゃなくてもいい。どんなことでもいい。客先に向かう電車の中でぺちゃくちゃ喋るようなムダ話。喫茶店で特にあてもなくあれこれと話すこと。そういうのがすごく好きだ。色々話して考えて、そしてすぐに全部忘れてしまうようなこと。それ…

実家の洗面所の白い照明を受けて、僕は鏡の前にいる。手のひらで掬った蛇口の水を、口いっぱいに含む。吐き出すとき、水は真っ赤な血に染まっている。ピンク色の細かい泡が浮いて、大きく旋回しながら流れていく。

10月30日(火)の自動筆記

空間の吐瀉物。僕は夜に斧を振り下ろす。白い仮面が笑う。空に風船が飛んでいく。大雨が降り、僕はバス停の屋根の下にいる。誰かが僕の右ポケットに手を突っ込み、財布を盗んでいった。ガラス越しに二人の男が喋っているのがみえた。二人とも長いコートをき…

10月17日(水)の自動筆記

旅先の日本邸宅はとてもひっそりしていた 強くて白い、温かい光に照らされて、一人の女が裸で寝ている 誰もいない公園のバスケットゴール 運動会の喧騒で、まだ背の低い僕は白い運動着を着た子供たちに紛れて何もみえない。砂埃が風をにごらせている。拡声器…

10月16日(火)の自動筆記

シンプル 痣 政変 クルーザー かまきり かまいたち セブンイレブン 宇宙旅行 そろばん 胡麻塩 クリーニング店 コアラのマーチ 渋谷 ガソリン代 孤島 シュノーケリング オフィス インドの夜 路線変更 崖 クリスマス 男の喉 雪が降る路上 彼は咳き込んでいる …

2018.10.12の自動筆記

僕は彼女に心底愛情を感じていたと思った。そして愛情とはこういう質のものだとは知らなかった。僕は愛とは自由だと思った。それはすっきりと晴れた秋の日の、何の淀みもないと言えるような空気、それを肺一杯に吸い込んで時間の流れを楽しむような、瑞々し…

海に一人で行くんだ

『海に一人で行くんだ』 静かな海の写真の音みたいな空でさ、 それは触発されるよな つかれてコーヒーを買うとおまけについてくるみたいなノリで、 みたことないケモノがまた増えて 二重写しで思う遠くの土を踏む足に似合う靴で、 出かけたらもう戻ってこれ…

印象

ガラスの破片で、右腕を深く傷つける。あまりにもなめらかに切れるので、まるで腕が豆腐か何かのようだった。激しく血が流れ出し、どくどくと生温かく、ねばつく感触が伝わってくる。 耳元で、誰かがささやく声が聞こえる。貧血のように目の前が暗くなり、意…

喫茶店

早くから僕は喫茶店でコーヒーを飲んでいた。その店には人がたくさんいたが、静かで落ち着いていた。男はすでに僕のテーブルにいて、こっちに向かって何かを話している。僕はその男が何のためにここへやってきたのか思い出せない。何かを売り込もうとしてい…

無題

子どもの頃、コンビニでコアラのマーチを食べた。あとハロハロも食べた。冷房が効いていて涼しかった。窓の外は空気がゆらゆらするほど暑いのだった。自転車がいくつか立っていた。ハンドルもものすごく暑いだろう。 部屋に子どもたちが一杯いて、みんなが同…

2018年6月23日の無題

その日は一日中部屋で音楽を聴いていた。病気と疑われるほど暗くした部屋で。繰り返し聴いていたら、夕方になっていた。じっと籠っていたせいで感覚が変で、自分のことを幽霊みたいなだな、と思って川沿いの緑道を歩いていた。暮れていく空はこわいような赤…

詩『白い人が挨拶する…』

白い人が挨拶する 僕はほとりに立っている ハープの音が聞こえたら よく似た記憶を思い出す 暗闇から 手がはえた 誰かが録画をまき戻すような感じ 音のつぶれた呟き ぼそぼそした 回転する光 また明日のことを考えるのか それとも昨日のことを また白い人の…

脈絡のない考え(1)

空で白い旗がぱたぱたはためく。 濁った空の下で僕は居心地が悪いなと思う。こうして午後に居心地が悪く感じて仕方ないことがある。それは体が服でその服が寸づまりだとかちくちくと毛羽立っているような感じだ。服だからどこへ行ってもどこまで行っても居心…

連想2

冬の暖かい居間の絨毯に尻をついて座って、その子はポテトチップスを食べている。絨毯は深い赤色で、夜のように深い青に星空のような刺繍が入っている。身のまわりには長いヘビのぬいぐるみが、くつろぎ切ったように寝ている。滑車がついて紐で引くことので…

連想1(心が経験すること)

後藤くんは赤い野球帽を後ろ前に被っている。バットを肩にかけて、いかにも野球少年という感じだ。前歯が欠けていて、笑顔になる度に目立つ。彼は友達と夕方、校庭の砂場に陣取って、宙返りのやり方を研究し合う。 「俺はね」とその電話の声は言う。僕は深夜…